保育園あるあるの事ですが、、、
よく子ども(主に乳児)同士のトラブルで「噛みつき」が起こったりします。
大人からしたら「噛みつく」とはなんて野蛮な!信じられない!育ちが$○▽◎♪&#%※!!!と反射的に、否定的に思いがちですが、子供のそれは大人が「噛みつく」のとはだいぶ意味が違います。
ではなぜ子どもは「噛みつく」という行為を起こすのか。
それには乳児の発達過程が深く関係しています。
乳児は運動機能や感情表現が少しずつ発達し、自分のやりたいことが増えていく一方で、言語の発達が追い付かず、自分の持つ感情が上手く表現できないために「噛みつく」という行動に出てしまいます。
自分以外の人に興味を持ち始めたことで、触れ合いたい気持ちが突然「噛みつく」という行動になったりします。
「噛みつき」は決して#$%&@?な子どもが起こす乱暴な行為ではなく、発達過程においてしごく自然な流れということです。
とはいえ「立派な成長の証ですので噛まれても仕方ないです。諦めてください。」では保護者も納得できませんよね!
「かみつき」は私達保育士が未然に防げるなら、その方が良いです。
あるよりはないほうがイイ。絶対。
ではどのようにかみつきを防ぐのかと言うと、、、
「あ!噛まれる!!!」と思った瞬間どんな遠くからでも猛ダッシュして子供の間に割って入って止める!という荒技はしょっちゅう繰り出しますが、一番大事なのは、なぜ噛もうとするのか?子供の気持ちを推し量り、受け止めるということです。保育士はいつもこの姿勢を意識して子供と向き合います。
でもなかなか防ぎきれない時も正直あります。実際に私も乳児担任をしましたが、「かみつき」のタイミングは本当に本当に予測できません。
起きがけに隣の子の足をガブー!
たまたまそこに手があったからガブー!
目が合ったからガブー!などなど。
不良のお兄様達の喧嘩みたいです。
しまいには昨日までまったく噛まなかった子が今日急にガブー!
噛みついたーーーーー!
なんてこともあります。新しい個性を発見した瞬間ですね。保育士の脳内「噛む子」リストに記載され、それからしばらくその子はマークされることになります。
と、まぁ、こんな感じで保育士は日々「噛みつき」には気を付けて、本当に気を付けて保育をしているのですが、やはりどうしても防ぎきれない時も、、、
そんな時にどのように保護者対応をするかというと
まずお迎え時に保護者に状況を詳しくお話し、とにかく謝罪し、責任は保育士にあることを伝えます。噛んだ子供の名前は伝えないというのが我が保育園のルールです。
大概の保護者はこれで了承していただけます。なかには不満げな保護者もいますが、、汗
ですが最近では我が子を噛んだ子の名前をぜひ知りたい!という保護者も出てきました。
言葉も発達し、たどたどしくも名前ぐらいは言えるようになってきた我が子が「○○ちゃんがかんだ」と家で母親に話し、翌朝、噛みついた子の保護者に 「その傷どうしたの??」 って言われたりするのは、なんとも我慢できない、保護者同士の関係がぎくしゃくしてしまうとのこと。
でも噛まれた子の保護者に噛んだ子の名前を伝えるということは、つまり噛んでしまった子の保護者にも「今日○○ちゃんを噛んでしまいました」と伝えるというということになります。
その保護者が何を強く求めて噛んだ子の名前を知りたいのかは不明。知ったところで、その保護者とはやっぱりぎくしゃくしちゃうんじゃないの?というのが私の感想。
私の思いとして、あまりに噛む傾向が強いお子様には、たまに状況を見て、保護者に噛みやすい傾向があることや家庭ではどんな感じなのかヒアリングすることはありますが、『いつ、だれを、どのように、どのくらい』噛んだかをありのまま言うことは避けたいと思っています。
我が子の「噛みつき」は保護者にとってけっこうインパクトがあります。ちゃんと受け止められる保護者もいますが、不安要素として「噛みつき」を捉えてしまい、子供を叱ったり、自分自身を追い込んでしまう保護者も。
そして最近の保護者のネットワークは恐ろしいです。誰がどこでつながっているかわかりません。「噛みつき」について理解している保護者もいるでしょうが、複数回にわたって噛まれたり、噛みつきにちょっと思うところがある保護者にとってはなんとなくモヤッとしてしまい、うちの子と遊ばせたくないわ、、、などと思い敬遠する保護者もいると思います。
子供の成長過程において、誰にでも起こる「噛みつき」なのに、それで保護者同士が無意味な摩擦や衝突を起こしたり、ストレスを感じる必要は絶対にないと思うのです。
だから噛んだ子の名前を言う必要はない!知る必要もない!!
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